バイリンガルとバイカルチャー:カテゴリー
「ダディー」と「お父さん」
カナダに住む、日英バイリンガルの女性の話です。
彼女は10歳まで日本で育ち、以後大人になる現在までカナダで暮らしています。『多文化の処方箋』という本に詳しく書かれているので、詳しくはそちらを手に入れていただきたいのですが、
「もしも『ダディー』とつぶやかれたら、やさしくほお擦りしてキスしてくれる父親を心の中でイメージしてしまうし、『オトウサン』とつぶやかれたら、黙して語らない自分の父親(日本人)をイメージしてしまう」
そうです。
彼女はカナダで育ったため、精神構造は完全にカナダ人。「父親の愛情表現とは抱きしめてキスをしてくれるもの」という文化のなかで育ったがゆえに、寡黙で頑固な自分の父親に対し、「自分を愛していない」という疑念を持ってしまい・・・。
もし彼女が日本で育てられたなら、このような感情、誤解は生まれようがなかったはず。国際結婚・海外移住夫婦には、実に考えさせられる話です。
彼女は10歳まで日本で育ち、以後大人になる現在までカナダで暮らしています。『多文化の処方箋』という本に詳しく書かれているので、詳しくはそちらを手に入れていただきたいのですが、
「もしも『ダディー』とつぶやかれたら、やさしくほお擦りしてキスしてくれる父親を心の中でイメージしてしまうし、『オトウサン』とつぶやかれたら、黙して語らない自分の父親(日本人)をイメージしてしまう」
そうです。
彼女はカナダで育ったため、精神構造は完全にカナダ人。「父親の愛情表現とは抱きしめてキスをしてくれるもの」という文化のなかで育ったがゆえに、寡黙で頑固な自分の父親に対し、「自分を愛していない」という疑念を持ってしまい・・・。
もし彼女が日本で育てられたなら、このような感情、誤解は生まれようがなかったはず。国際結婚・海外移住夫婦には、実に考えさせられる話です。
食事のマナーの話
海外で育った子どもは、育ったその国の習慣を身に着けるものです。そうすると、日本へ帰国した場合など、外見や言葉は全く日本人と変わらなくても、ものの考え方や思考法、行動パターンが全く日本人と違ってしまう、ということもあります。
そんな話の一つの例として、実際にあった話を・・・。
ラーメンやうどんなどの麺類を食べる行為を、日本語では「すする」と表現します。「すする」は、「音を立てて口の中に入れること」ですが、その言葉からもわかるように日本では、麺類は音を立てて食べるもの。逆にあの音が、麺類のおいしさを感じさせることにもなります。
ひるがえって、日本以外の国で、麺類を音を立ててすする習慣がある国はあるでしょうか・・・。私にはパッと浮かんできませんが、国際的にはむしろ少数派です。
そのため、日本に帰って、おじいちゃんがお蕎麦をすごい音をたててすすったのを見て、目を大きく開いて驚いた子がいます。そして、たまりかねて、おじいちゃんに「食べるときは音をたててはいけない」と注意したそうです。
もちろん、その子はおじいちゃんに正しいことを教えただけと思っていましたが、ご両親は、年輩のおじいちゃんにそのような「指導」をした娘を見て、非常に恥ずかしかったそうです。
このサイトをご覧の方は、日本以外の国を、今後も生活の拠点にしていく方が多数でしょう。ですから、日本の習慣を教える必要が、そもそもあるのか?という疑問もあるかと思います。
もちろんそれぞれの家庭の環境や考え方は違うでしょうから、100%の正解などあるはずがありません。あなたどのように、そしてどこまで日本の文化を教えていくか、「バイカルチャー」について考える縁になればと思います。
そんな話の一つの例として、実際にあった話を・・・。
ラーメンやうどんなどの麺類を食べる行為を、日本語では「すする」と表現します。「すする」は、「音を立てて口の中に入れること」ですが、その言葉からもわかるように日本では、麺類は音を立てて食べるもの。逆にあの音が、麺類のおいしさを感じさせることにもなります。
ひるがえって、日本以外の国で、麺類を音を立ててすする習慣がある国はあるでしょうか・・・。私にはパッと浮かんできませんが、国際的にはむしろ少数派です。
そのため、日本に帰って、おじいちゃんがお蕎麦をすごい音をたててすすったのを見て、目を大きく開いて驚いた子がいます。そして、たまりかねて、おじいちゃんに「食べるときは音をたててはいけない」と注意したそうです。
もちろん、その子はおじいちゃんに正しいことを教えただけと思っていましたが、ご両親は、年輩のおじいちゃんにそのような「指導」をした娘を見て、非常に恥ずかしかったそうです。
このサイトをご覧の方は、日本以外の国を、今後も生活の拠点にしていく方が多数でしょう。ですから、日本の習慣を教える必要が、そもそもあるのか?という疑問もあるかと思います。
もちろんそれぞれの家庭の環境や考え方は違うでしょうから、100%の正解などあるはずがありません。あなたどのように、そしてどこまで日本の文化を教えていくか、「バイカルチャー」について考える縁になればと思います。
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