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海外在住者が小学校・中学校の教科書を入手するには

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海外在住者にとって、日本の小学校(中学校)の教科書を入手したいというのは、切実な要望でしょう。

小学校・中学校は義務教育ですから、日本国籍保持者は居住地域管轄の大使館・領事館にて無償で配布を受けることができます。

ただ、これから海外に転居する方は、出国前に各自で日本の学校から「転学児童・生徒教科用図書給与証明書」を発行してもらい、「海外子女教育振興財団」から教科書を入手することになっています。

また、外国籍のみで日本国籍がない、年齢と異なる学年の教科書は入手できない・・・などの制約がありますので注意が必要です。詳しくは、居住地を管轄する大使館・領事館のホームページで確認、もしくは直接問い合わせをしてください。

諸般の事情で無償配布を受けることができない場合は、上記の海外子女教育振興財団を通して購入することができます。こちらをご参考に。ちなみに、日本国外の日本人学校・補習授業校で使われる教科書は全世界共通です。

なお、教科書そのものは日本国内の教科書販売店で購入できますので(その場合、出版社は学校により様々です)、遠からず帰国が決まっていて当該学校の教科書がほしい場合など、日本在住の親族・友人などに頼んで購入、送ってもらうということも可能です。詳しくはこちら

寂寥郊野

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芥川賞をとった『寂寥郊野』っていう短編小説があるのですが、知ってますか?

これ↓
寂寥郊野

アメリカ人と国際結婚して、アメリカへ移住した日本人女性が、年を取りアルツハイマーになり、次第に英語が話せなくなっていく、という話です。

要するに夫とコミュニケーションが取れなくなっていくんですが、錯乱した妻を息子が日本語でなだめる場面で、夫が受ける衝撃。自分には全く理解できない言葉でコミュニケートする2人を見て、夫は取り残されたような孤独を感じるワケです。

国際結婚夫婦でも、パートナーの母語を理解できない方はたくさんいらっしゃると思います。日米夫婦で会話はオール英語、日中夫婦で会話は全て日本語etc・・・。

こういう家庭環境でバイリンガル育児をしている場合、子どもが成長してふたつの言葉を獲得したとき、この小説に似た場面にきっと出会うことでしょう・・・。

会話に入れなくて悲しい、同じタイミングで笑ったりできないのがさみしい・・・のような。これって、けっこう心にのしかかってくるものです。

子どもではなく、親の側の悩みですが・・・。あなたの家庭では、どうされていますか?

バイリンガル育児・失敗談

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バイリンガル子育ての、失敗編、私の友人です。

まあ失敗と言っても、まだ十分にリカバリーできるでしょうから、一つの事例ということでご覧ください。

彼はベトナム人配偶者を持っていて、家庭内でもベトナム語を使っているらしく、そのせいでお子さんが日本語をほぼ全く解さなくなってしまいました。今2歳ですが、ベトナム語はかなりうまく話せるとのこと。

でも、ほぼ100%ベトナム語の世界で育ってしまったので、今になって日本語で話すと、「何言ってるか、わからない!」と言って暴れだすとか(笑)。

バイリンガル子育ては、生まれたときから始めるのがいい、という好例(?)でしょうか。

しかしながら、言語学では幼児が言語を「母語」として習得できる期間は、大体13歳前後まで、とされています。それをすぎると、母語として言語を習得するのが困難になってしまうわけですが、それまではリカバリーもできるということ。

彼が根気よく自分の母語(日本語)だけで話しかけるようにしていれば、まだ大丈夫だと思います。


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